審美歯科ではどんな治療ができるの?治療の内容・種類を紹介します



審美歯科と聞いて、歯を白くするホワイトニングや、歯並びを美しくするための治療を専門に行っている歯科医院を連想する方は多いと思います。


でも、実はそれだけを行っているわけではありません。虫歯や歯周病を治したり、よく噛めるようにしたりといった治療を行った上で、見た目を美しく整える「美観」の側面も満たす治療を行っています。


また、保険診療の範囲で行うことの多い一般歯科と違い、自由診療でしかできないさまざまな治療も取り入れています。このページでは、審美歯科で行う治療の内容や種類について詳しく紹介していきます。




審美歯科でできるホワイトニング


審美歯科でできるホワイトニング

白く輝く歯は永遠の憧れ。審美歯科でも人気の治療です。通常、審美歯科ではホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類のホワイトニングを行っています。



ホームホワイトニング:自宅でじっくり


歯科医院で作ったマウスピースに、過酸化尿素の含まれたジェルを塗り、寝ているときに装着するホワイトニングの方法です。歯ぎしりなどの理由で寝ているときの装着が難しい場合、昼間に行うこともあります。


薬剤は高くないので、マウスピースを作っておけば、定期的に自宅でホワイトニングができます。ホワイトニングの本場アメリカでは主流の方法で、その効果も認められています。


ホームホワイトニングに必要な期間は、数週間~2ヶ月程度と長めです。また、ジェルが歯にしみやすいため、知覚過敏の方には向きません。事前に歯科医に確認しましょう。

  • 薬剤をつけたマウスピースを自宅で数週~2ヶ月装着する

  • 歯にしみやすく知覚過敏だと使えないことも



オフィスホワイトニング:手間なくスピーディ


歯科医院(=オフィス)で行うホワイトニングの方法です。数回の通院で完了するため、ホームホワイトニングに比べて患者自身の手間が少なく済みます。


方法はいくつかありますが、多いのは高濃度の過酸化水素を使用する方法です。歯の内部に過酸化水素が浸透して、スピーディに色素を分解します。


時間をかけずに歯を白くしたい方や、毎日マウスピースを装着するのが面倒な方に向いています。また、知覚過敏の箇所を避けて薬剤を塗れるため、ホームホワイトニングがしみてしまう方でも行えます。

  • 歯科医院で高濃度の過酸化水素を使って白くする

  • 数回の通院で済み自身の手間が省ける



今すぐ白くしたいなら"歯のマニキュア"という方法も


光を照射すると固まる歯科用の白いプラスチックを応用した「ホワイトコート」をする方法で、歯のコーティング、歯のマニキュアなどとも呼ばれています。


施術は60分程度で終わり、ホワイトニングに比べると安価です。歯を削る必要がなく、コーティングを剥がすこともできます。ただし、持続期間は短く1~3ヶ月程度で、食べ物るものによっては食事中に剥がれてしまうこともあります。

  • 急いで歯を白くしたいときにもっとも早く手軽な方法

  • 効果は短く1~3ヶ月程度




審美歯科でできるクリーニング


審美歯科でできるクリーニング

歯のクリーニングや、歯石を取る「スケーリング」は一般歯科でも広く行われていますが、審美歯科にではもう一歩踏み込んだクリーニングを行っている場合があります。


たとえばPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる、専用の機器と薬剤で歯を磨き上げる方法では、「バイオフィルム」と呼ばれる細菌のかたまりを除去して口内環境を改善できます。他に、舌クリーニングなどを行うケースもあります。


クリーニングは美しい口内環境を保つために大切なことです。また、ホワイトニングの前に行うと効果がアップしやすくおすすめです。

  • 良好な口内環境を保つためにクリーニングは重要

  • 高度なクリーニング「PMTC」なら最近のかたまりを除去できる

  • ホワイトニング前に行えば効果がアップしやすい




審美歯科でできる歯列矯正


審美歯科でできる歯列矯正

美しい口元を作るためには整った歯並び(歯列)が重要です。審美歯科では歯列矯正も行います。ここでは代表的な矯正の種類を紹介します。



ワイヤー矯正(表側矯正)


歯科矯正と聞いて最初に思い浮かぶのがワイヤー矯正(表側矯正)ではないでしょうか。歯の表面にブラケットと呼ばれる矯正装置とワイヤーを取り付けます。矯正装置は銀色のものだけでなく、目立ちづらい白色ものや、子供用のカラフルなものがあります。


ワイヤー矯正は長い歴史があり、治療の症例が数多くあるため、さまざまな歯に対応できます。いっぽうで、矯正器具が目立つことや、定期的にワイヤーを締めたときに痛むこと、金属のワイヤーなどで口腔内を傷つけてしまう可能性があることはデメリットです。

  • 実績が豊富でさまざまな症例に対応できる

  • 器具が目立つ

  • 金属で口腔内を傷つけることがある



裏側矯正


外側から矯正器具が見えないように、歯の裏側に器具を取り付ける方法です。以前は奥歯などを支えにして器具を取り付けていましたが、近年は上顎(口蓋骨)にアンカースクリューを取り付けて、動かしたい歯だけを狙って動かせるようになるなど進化しています。


デメリットは、舌の触れる位置に器具があって慣れるまで発音しづらいことと、表側矯正と同じく金属で口腔内を傷つけてしまうことです。また、技術力が必要なこともあり、治療費用が高くなる傾向があります。

  • 矯正中も器具がほとんど見えない

  • 舌の触れる位置に器具があり発音しづらくなる

  • 金属で口腔内を傷つけることがある



マウスピース矯正


ブラケットやワイヤーを使わず、透明のマウスピース型の矯正装置を使います。歯科医院で歯型を取り、歯科医がデータをマウスピースメーカーに送信すると、「インビザライン」や「キレイライン」などのメーカーから完成したマウスピースが送られてくる仕組みです。


金属の矯正器具ではないため不快感が少なく、通院も少なく済みます。また、食事中は外せることもメリットです。そのかわり、マウスピースを毎日洗浄したり、1日20時間以上忘れずに装着する必要があるため、患者自身の自己管理がとても重要になります。

  • 矯正装置による口内の不快感がなく怪我をすることもない

  • 食事中ははずせる

  • 結果は患者自身の自己管理にかかっている部分が大きい




審美歯科で使うクラウン(被せもの)


審美歯科で使うクラウン(被せもの)

審美歯科では、虫歯治療のあとに被せる「クラウン」に美しく高品質な材料を使います。ここでは代表的なものを紹介します。



オールセラミッククラウン:自然な透け感で美しい歯に



セラミック(陶材)でできたクラウンです。前歯に使ったときの薄い部分の透け感が自然で、天然の歯以上に美しく仕上がります。金属を使っていないので、歯茎に色素が沈着することもありません。


最近では、ニケイ酸リチウムガラスセラミックと呼ばれる次世代セラミックを用いた素材「e.max」の使用が増えています。セラミック素材のクラウン全般は、強度にはやや不安があるため、奥歯に使うことは少なめです。

  • 自然な透け感のある美しい歯に仕上がる

  • 強度にやや不安があるため奥歯に使うことは少ない



ジルコニアクラウン:美しく強い最新素材


ジルコニア(二酸化ジルコニウム)はセラミックの一種で、人工ダイヤモンドにも使われる素材です。日本では2005年に認可を受けた、比較的新しい歯科素材です。


ジルコニアの長所は、美しさと強さを兼ね備えていることです。以前は、奥歯には金属の芯にセラミックを貼り付けた「メタルボンド」を使うことが主流でしたが、ジルコニアは奥歯にも使えます。自然な白さで、金属による歯肉への色素沈着も起こりません。

  • 美しく頑丈で奥歯にも使える

  • 価格はセラミックよりも高い




審美歯科で使うインレー(詰め物)


審美歯科では歯の詰め物にも美しさを重視します。しかも、保険診療で使う素材に比べて精度の高い治療ができるため長く使えます。



セラミック/ジルコニアインレー:歯と密着して長持ちする


セラミックで出来た詰め物のことです。保険治療の場合は、レジンと呼ばれる白いプラスチックや、金銀パラジウム合金(いわゆる銀歯)が使われますが、これらは耐用年数が短く、変色などのリスクもあります。


そのため、審美歯科ではセラミックやジルコニアで出来たインレーを使います。美しいだけでなく、精密な加工ができるため歯と密着しやすくなります。接着部分から虫歯になることを防げるので、長く使えます。

  • 美しく自然な見た目に治せる

  • 隙間なく密着させられるため接着部分から虫歯になるのを防げる




矯正歯科で行うラミネートベニア


矯正歯科で行うラミネートベニア

ラミネートベニアとは、前歯の表面に薄いチップを貼り付けて、見た目を整える方法です。チップの素材は安価なレジン系(プラスチック素材)もありますが、審美歯科では白く美しいセラミックやジルコニアを使うことがほとんどです。


すきっ歯や欠けている歯にも対応でき、最近では自分の歯を削らずに貼り付ける方法もあります。変色した歯をカバーすることもできますし、ホワイトニングした歯の白さに満足できない場合にラミネートベニアを行うこともあります。

  • セラミックの薄いチップを前歯の表面に貼り付けて美しく整える

  • すきっ歯の間を埋めたり変色した歯をカバーすることもできる

  • ホワイトニングで歯の白さに満足できない場合に使うことも



少しの欠けなら"ダイレクトボンディング"という方法も


ちょっとした前歯の欠けや、保険診療で詰めた古いレジン(プラスチック)の変色を治したいときには、高品質なプラスチック素材を直接歯に盛り付ける「ダイレクトボンディング」という方法で修復することもあります。


素材はレジンとセラミックを混ぜたものなどが使われ、数種類のレジンをあわせて元の歯の色に合わせることもできます。美しく強度も十分にあるので、前歯と前歯の隙間を狭めるために使うこともあります。

  • プラスチックを盛り付けて欠けた部分をカバーする方法

  • 変色した古い詰め物が気になる場合に

  • 軽度のすきっ歯の間を埋めるのにも使える




審美歯科で行うインプラント


審美歯科で行うインプラント

歯を失った部分に人工の歯根を埋入し、歯を補うインプラント治療は、ブリッジ治療のように他の歯を傷つけることなく、しかも美しく自然に仕上げることができます。


その中でも前歯のインプラント治療は、外科的な技術が求められると同時に、美しい見た目に仕上げるための審美的な知識・技術も重要になります。


インプラントは高額な治療ですですから、治療前の治療説明やアフターケアも大切です。事前に歯科医によく相談し、十分納得した上で治療を受けましょう。

  • とくに前歯の治療では審美的な観点も重要になる

  • 外科・審美両面で高度な技術が必要になるため医院選びは慎重に